■ 結論:AIを最大限に活かすコツは、「できる上司」になることです。タスクを分解して振り、進捗を確認してボトルネックを潰す——この動きができれば、AIは何本でも同時に走らせられます。まずは3本から、慣れたら5本、マルチタスクが得意な人は7〜8本。全部を重いタスクにせず「重い/軽い」を混ぜるのがコツです
AIを使いこなすことは、実は「できる上司の仕事の仕方」とまったく同じです。仕事を抱え込まず、タスクに分解して人に振り、上がってきた進捗を確認して、詰まっているところ(ボトルネック)を潰していく。AIチャットの並行運用も、これと寸分たがわず同じです。一本のチャットにずっと張り付いて眺めているのは、時間の無駄。振ったら、返ってくるまでは別のことをやる。これができると、一人でも10人力の働き方に近づきます。
■ まずは「何本まで」同時に走らせるか
おすすめは、同時に走らせるチャットの本数を、最初は3本までにすることです。慣れないうちにこれ以上増やすと、返ってきたときに「これ何の話だっけ」となって、かえって効率が落ちます。3本回して終わらなければ、もう待つしかない。無理に増やさないのがコツです。
慣れてくると、5本くらいの同時並行がちょうどよくなります。さらにマルチタスクが得意な人なら、7〜8本まで増やしてもいいでしょう。ただし本数を増やすほど、それぞれが返ってくるのを追いかけるのが大変になります。自分にとってちょうどいい本数は、回していく中で見つけてください。
■ タスクの「重い/軽い」を混ぜる
次に大事なのが、タスクの重さの配分です。重いタスク(サブエージェントを動かすような、時間のかかるもの)ばかりだと、待ち時間の谷ができてしまいます。だから、すぐ返ってくる軽いもの——「これ調べておいて」「これちょっと更新しておいて」「このメール、下書きしておいて」——を必ず混ぜます。
目安はこんな感じです。
・3本なら、うち1本を軽いものに
・5本なら、2本を軽いものに
・7〜8本なら、3〜4本を軽いものに
こうすると、重いのが返ってくるのを待つあいだに軽いのが次々片付いて、手が空きません。
■ 目的は「手待ち時間をなくすこと」
くり返しになりますが、AIが働いているあいだに自分が手待ちになるのが、いちばんもったいない。並行術の目的は「本数を増やすこと」ではなく、「自分の手が止まる時間をなくすこと」です。タスクの重み付けの感覚は、やっていく中でしか掴めません。まずは3本から回してみて、自分に合った本数と配分を探ってください。
■ ピン留めが並行術を加速させる
そしてここで効いてくるのが、第8回でお話しした「ピン留め」です。定例作業をピン留めしておくと、そのチャットには文脈がすでに溜まっているので、開いて「今回のぶんお願い」と言うだけで走り出します。つまり、ピン留めした分身が左側に並んでいる状態は、そのまま「いつでも同時に走らせられる担当者のリスト」になっているということ。一本ずつ説明し直す手間がないから、同時に回せる本数もぐっと増えます。ピン留めで分身を用意し、その分身たちを同時並行で回す——この2つがそろって、はじめて「ほぼAIお任せ」が現実になります。
■ まとめ
・AIチャットは複数を同時並行で走らせられる
・まずは3本、慣れたら5本、マルチタスクが得意な人は7〜8本でもOK
・本数を増やすほど、返ってくるのを追うのは大変になる
・「重い/軽い」を混ぜる:3本なら軽い1本、5本なら2本、7〜8本なら3〜4本
・目的は本数ではなく「自分の手待ち時間をなくすこと」
・第8回のピン留めで分身を用意しておくと、同時並行がさらに加速する
「同時に振る本数より、自分の手が止まらないこと」。まずは3本、同時に走らせるところから始めてみてください。
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