日本企業への影響は「直接規制」より、取引条件・調達基準として。EUでビジネスしている先は要注視ですね。

 

<ニュース概要>
2026年8月2日、EU AI法のうちAI生成コンテンツの表示に関する規則が適用開始となりました。AIシステムの開発企業に対し、生成物が人工的に作られたものだと識別できる機械可読形式のマーキングが義務化されます。開示が必要なのは3つ。ディープフェイク(画像・音声・動画)は閲覧者へのAI生成の明示、公益に関する情報のAI生成テキストは生成元の開示、チャットボット・AIエージェント・アバターは最初のやり取りの時点でAIだと伝える設計です。違反時の制裁金は最高1,500万ユーロ(約27億円)または全世界年間売上高の3%のいずれか高い額で、中小企業には減免措置があります。採用・与信・教育といった高リスクAIの本格適用は2027年8月以降です。

 

<あなたが明日からできること>

【バックオフィスはこう変わる】
広報・IR・マーケティングの発信物に、「これはAIで作ったか」を確認する工程が入ります。プレスリリースの画像、採用サイトの説明文、問い合わせ対応のチャットボット——これまで中身の正しさだけを見ていたチェックに、生成方法の開示という新しい観点が加わります。

 

【バックオフィスが押さえるべきポイント】
日本企業にとってこの規制は、「自社が直接罰せられるか」より「取引条件としていつ降りてくるか」で捉えるのが実務的です。EU企業と取引していれば、次の契約更新で「御社のAI生成物は表示に対応していますか」と聞かれる側になる。規制ではなく調達基準として先に来ます。

 

【今日からの5分トライ】
自社で使っているAIツールとサービスを5分で書き出し、それぞれに「社外に出る成果物を作るか」を○×で付けてみましょう。○が付いたものが、表示義務の検討対象です。

 

【中長期でこうついていく道筋】
まずは社外に出る発信物(プレスリリース・採用サイト・チャットボット)から表示ルールを整え、動き出したら社内文書や取引先提出資料へ順に広げていくのが現実的です。2027年8月の高リスクAI適用に向けて、採用・与信まわりの利用を優先的に棚卸ししておきます。あわせて、どの発信物にどのAIを使い誰が確認したかを記録しておけば、規制が広がっても取引先から聞かれても、その都度調べ直さずに答えられます。

 

<出典>
出典:GIGAZINE・2026/8/4
https://gigazine.net/news/20260804-eu-ai-law/