<ニュース概要>
NVIDIAといえば、ChatGPTやClaudeなどのAIを動かす計算用の半導体(GPU=画像処理用に生まれ、いまはAIの計算に欠かせないチップ)でほぼ独占的な地位にある会社です。そのNVIDIAは、チップを売るだけでなく、自社でもAIモデルを作って無料で公開しており、2024年から続く「Nemotron」シリーズがそれにあたります。今回の話は「ついにNVIDIAがAIモデルに参入した」ではなく、そのシリーズの最新版です。狙いは、自社のチップの上で動く、企業が自由に使えるAIを増やすことにあると見られています。
NVIDIAは2026年10月15日、文章・画像・PDF・Webページ・動画を読み取れるAIモデル「Nemotron 3.5 Super VL」を公開しました。モデルの中身(重み)だけでなく、学習に使ったデータや手順まで公開しており、自社のデータで追加学習して使う用途を想定しています。気になる安さは、第三者の評価機関Artificial Analysisの集計で、API経由の料金が100万トークンあたり入力約0.23ドル(約35円)、出力約0.57ドル(約90円)です。同じ規模の公開モデルの中央値(入力0.30ドル・出力0.81ドル)より安く、Googleの最新モデルGemini 4 Argon(導入期で入力2ドル・出力10ドル)と比べると、入力で約9分の1、出力で約17分の1になります。重みが公開されているので、自社のサーバーで動かせば利用料はかからず、かかるのはサーバーの費用だけです。一方で、性能は最上位のモデルと同じではなく、ベンチマークもNVIDIAの自社報告値が中心なので、「安い分、何を任せられるか」を見極めて使うモデルです。(円換算は1ドル157円での当方試算)
<あなたが明日からできること>
【バックオフィスはこう変わる】
請求書や契約書のPDF、画面のスクリーンショットを読ませて項目を抜き出す、といった「量が多くて単純な読み取り」は、最上位のモデルでなくても十分な場面が多い仕事です。こうした仕事は安いモデルに大量に流し、判断が要るところだけ上位のモデルや人に回す、という使い分けが当たり前になっていきます。AIの費用は「どのAIを契約するか」より、「どの仕事にどのAIを当てるか」で決まるようになります。
【今日からの5分トライ】
いまAIに任せている、あるいは任せたい作業を3つ書き出し、それぞれに「最上位のAIが要るか、安いAIで足りるか」の印を付けてみてください。毎月の件数が多い読み取り・転記の作業に「安いAIで足りる」が付けば、そこが料金を大きく下げられる候補です。
<出典>
出典:NVIDIA公式ブログ・2026年10月15日
https://blogs.nvidia.com/blog/nemotron-3-5-super-vl/
出典(料金):Artificial Analysis・2026年10月
https://artificialanalysis.ai/models/releases/nemotron-3-5-super-vl
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