結論:Claudeの「記憶(メモリ)」は、基本プロジェクトごとに溜まっていきます。だから「毎回わざわざ説明しなくても覚えていてほしい仕事」は、フォルダにファイルを置いておくだけでは足りず、その仕事用の“プロジェクト”を作って、その中で進めるのが正解です。
Claudeには、過去のやり取りを覚えておいて次に活かす「メモリ(記憶)」という仕組みがあります。うまく使うと、毎回ゼロから前提を説明する手間がなくなり、Claudeがどんどん“あなた仕様”に育っていきます。ただ、この記憶が「どこに・どう溜まるのか」を知らないと、「覚えてくれると思っていたのに、忘れられていた」というすれ違いが起きます。今回はそこを整理します。
■ 記憶は「プロジェクトごと」に分かれている
いちばん大事なのがこれです。Coworkの記憶は、プロジェクト単位で別々に溜まります。A案件のプロジェクトで覚えたことは、A案件の中でだけ自動的に思い出され、B案件のプロジェクトには持ち込まれません。これは公式にも「メモリはプロジェクトに紐づいており、あるプロジェクトで学んだことは他のプロジェクトには引き継がれない」と明記されています。裏側では、Claudeが自分用のメモ(覚えておくべき事実)を1件1ファイルで書き溜め、その目次を新しいチャットの開始時に自動で読み込む、という仕組みで動いています。
つまり「プロジェクトの中で働く」=「そのプロジェクト専用の記憶棚が開く」ということ。逆に言えば、プロジェクトを作らずに使っていると、この“専用の棚”がそもそも用意されません。
■ プロジェクトの外(素のチャット)にも記憶はある。でも別物
「じゃあプロジェクトを使わない、普通のチャットは記憶ゼロなの?」というと、そうではありません。プロジェクトの外の会話は、プロジェクト外どうしをまとめた別建ての記憶(要約)を持っていて、24時間ごとに更新されます。ただしこれはあくまで「プロジェクト外用」で、各プロジェクトの記憶とは混ざりません。境界はきっちり分かれていて、片方の情報がもう片方に漏れないようになっています。
なので実務的には、「この仕事については毎回自動で覚えていてほしい」というものは、素のチャットに任せるより、専用プロジェクトの中でやったほうが確実、ということになります。
■ フォルダにファイルを置くだけでは“記憶”にならない
ここが引っかかりやすいところです。自分のパソコンの作業フォルダにメモ(MDファイルなど)を置いても、それは“資料ファイル”であって、Claudeが自動で思い出す“記憶”にはなりません。自動で読み込まれるのは、あくまでプロジェクトの記憶側だけ。手元フォルダの資料は、その都度「これ読んで」と指示したときにだけ効きます。「置いておけば勝手に覚えてくれる」ではなく、「覚えていてほしいことは、プロジェクトの中でClaudeに覚えさせる」——この違いを押さえておくと、すれ違いがなくなります。
■ まとめ
・Coworkの記憶(メモリ)は、プロジェクトごとに別々に溜まる。他プロジェクトには引き継がれない
・プロジェクトの中で働く=そのプロジェクト専用の記憶棚が開く、ということ
・プロジェクトの外の素のチャットにも別建ての記憶はあるが、プロジェクトの記憶とは混ざらない
・手元フォルダに置いたファイルは“資料”であって、自動で思い出す“記憶”ではない
・「毎回自動で覚えていてほしい仕事」は、フォルダ任せにせず専用プロジェクトを作ってその中で進める
「賢く育てたいなら、どこで働かせるかを決める」。記憶は場所に紐づきます。育てたい仕事ほど、まず箱(プロジェクト)を用意するところから始めてみてください。
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