■ 結論:不具合が出ても「アンインストール→再インストール」は安易にやらない。それより、知見・成果は基本ローカル(プロジェクトフォルダ)に残しておく

Claudeの調子が悪いと、つい「いったん消して入れ直せば直るだろう」と考えがちです。ですが、再インストールは思っているより危険な操作です。直らないことも多いうえに、これまでの蓄積が巻き込まれて消えてしまうことがあります。だからこそ大事なのは、再インストールに頼らないこと、そして万一に備えて知見・成果を基本ローカルに残しておくことです。

 

■ 実際に何が起きたか

あるとき、Claudeデスクトップ版の音声認識が急に動かなくなりました。Claudeに相談すると「再インストールすれば直るし、データもなくならない」と言われ、その通りにアンインストールと再インストールを試しました。ところが結果は二重に裏切られます。まず音声認識は結局直りませんでした。そして「データはなくならない」も、正しくありませんでした。具体的には、通常のチャット(claude.aiのWebチャット)はちゃんと残った一方で、CoworkとCodeのチャットは全く残らなかったのです。直すつもりの操作が、かえって一部の蓄積を失う結果になりました。

 

■ なぜ再インストールが危ないのか――データの置き場所の違い

ここがいちばんの学びです。Claudeのデータは、種類によって保存されている場所が違います。チャットの履歴は基本的にClaude側(サーバー)にありますが、CoworkやCode(デスクトップ版)の作業データは自分のパソコン側(ローカル)にあります。再インストールでは、このローカル側のデータが巻き込まれて消えることがあります。「サーバーにあるから平気だろう」という思い込みが、足元のローカルデータの喪失を見落とさせます。しかも再インストールは、手間のわりに直らないことも多い。リスクばかり大きい操作なので、不具合が出たら、まずはPCの再起動やアプリの再起動といった軽い対処から試し、再インストールは最後の手段と考えるべきです。

 

■ だから知見は基本ローカルに残す

幸い、私自身は大きな痛手にはなりませんでした。理由はシンプルで、やったことは進捗も成果物も、すべて対象プロジェクトのローカルフォルダに保存していたからです。チャットの履歴は消えましたが、実体としての成果は手元に残っていました。ここから得た知見はひとつ――会話やアプリは飛びうるが、ローカルに残してさえあれば立て直せる、ということです。第2回でお伝えした「引き継ぎプロンプト」も、要点をテキストにして手元に残しておけば、いざというときの保険になります。

 

■ まとめ

・不具合が出ても、アンインストール→再インストールは安易にやらない(直らないことが多く、副作用も大きい)
・チャット履歴はサーバー側、CoworkやCodeの作業はローカル側。再インストールでローカルが巻き込まれて消えることがある
・直し方は、まずPC再起動やアプリ再起動など軽い対処から。再インストールは最後の手段
・知見・進捗・成果物は、基本ローカルのプロジェクトフォルダに残しておく
・引き継ぎプロンプトや要点メモも手元に残せば、会話やアプリが飛んでも立て直せる

「再インストールは最後の手段、知見は手元(ローカル)に残す」。これだけで、いざというときに蓄積を失う場面はぐっと減ります。

ISAOの管理部門のAI導入事例

AIは、こうした小さな「動かない」でつまずきます。ISAOは、その先——実際の業務に
AIを乗せて回すところまでを、お客様の管理部門と一緒に進めています。

月次決算の工数を50%以上削減|東証グロース上場企業A社

少人数の経理財務部門で、決算業務を1本ずつAI化。外注に頼らず社内で決算を完結
できる体制をつくりました。(Claude Cowork/Microsoft 365 Copilot)

詳細はこちら

全社でAIを使わない日がない状態へ|医薬品・上場準備企業

ツールを配って終わりにせず、顧問として伴走。安全に使える環境の整備から
リテラシー向上まで。G検定の合格率は100%。

詳細はこちら

収益認識の判定をAIエージェント化|創薬支援CRO

月100件を超える契約の収益認識判定を、監査証跡を保ったままAIがドラフト。
ドラフト・レビュー工数を75%以上削減しました。

詳細はこちら

「AI管理部長」を数年かけて共同研究|東証上場のIT企業

管理部門の業務をAIが担う仕組みを研究。汎用LLMで足りる部分と、自社で作り込む
べき部分の線引きを実務で検証しています。

詳細はこちら