AIの答えが正しいと確証を持てない。今回の調査で一番はっきり出たのはここだと思います。不安な人ほど活用を広げたい、確認・修正に手間を取られる、結局検索し直す。どれもAIの限界ではなく「作り」の問題で、設計次第でどうにでもできます。エージェント時代に求められるのはまさにこの「確証を持てる仕組みを作る力」で、私が一番大事にしているところが数字で露呈した調査でした。

 

<ニュース概要>
freeeは2026年10月9日、従業員500名以下の中小企業の経営者・バックオフィス担当者1,851名に聞いた「中小企業のAI活用に関する意識調査」を公表しました(調査は2026年6月16日〜25日)。結果は次の6つです(数字はfreeeの公表値で、回答者の実感です)。
① 業務で週1回以上AIを使う人は51.1%と過半数
② AIの回答の精度や説明可能性に不安がある人は52.5%。毎日複数回使う人では59.9%と、それ以外(49.4%)より10.5ポイント高い
③ 活用を広げたい人は、不安が少ない層20.9%に対し、不安が強い層は34.8%(約1.7倍)
④ AIの回答のあとに検索し直す理由は「公式情報で裏付けを確認したい」が550件で最多(「情報が足りない」は465件)
⑤ 準備・確認・修正に、削減できた時間と同じくらいの手間がかかると感じる人は23.7%。AI活用が進まない最大の理由も「結局人が確認・修正するので手間が減らない」(19.5%)
⑥ 経理・労務・請求などの事務作業で、作業が減った実感がないAI利用経験者は37.7%
freeeは、この準備・確認・修正の負担を「検証労働」と呼んでいます。

 

<あなたが明日からできること>
【バックオフィスはこう変わる】
使い込むほど不安になるのは、AIに任せる範囲が広がるほど、「どこまで信じていいか」の線引きがないまま確認だけが増えていくからです。これからのバックオフィスの仕事は、AIの出力を全部答え合わせすることから、「どこを人が確認すれば十分か」を先に決め、確証を持てる流れを作ることに変わっていきます。

 

【バックオフィスが押さえるべきポイント】
事務作業で削減の実感がない37.7%は、AIの性能の問題というより、チャットで一問一答する使い方にとどまり、自律型のAI(AIエージェント=指示を受けて複数の作業を自分で順に進めるAI)で業務の流れごと組めていないことが大きいと私は見ています。根拠の出典を必ず出させる、確認する箇所と判断する人を決める、記録を残す、の3つを最初から作り込めば、検索し直しも確認・修正も減らせます。

 

【今日からの5分トライ】
最近AIに任せた作業を1つ選び、「AIで短くなった時間」と「確認・修正・検索し直しにかかった時間」を並べて書き出してみてください。確認側が長い作業が、作りを見直すべき作業です。

 

【中長期でこうついていく道筋】
まず確認の線引きができた1業務を、自律型のAIに流れごと任せる形にし、うまく回ったら同じ型を隣の業務へ広げていきます。業務が増えるほど「どこを人が見るか」のルールが溜まり、確証を持ってAIに任せられる範囲が広がっていきます。

 

<出典>
出典:freee株式会社(2026年10月9日)
https://digitalpr.jp/r/145528

ISAOの管理部門のAI導入事例

AIは、こうした小さな「動かない」でつまずきます。ISAOは、その先——実際の業務に
AIを乗せて回すところまでを、お客様の管理部門と一緒に進めています。

月次決算の工数を50%以上削減|東証グロース上場企業A社

少人数の経理財務部門で、決算業務を1本ずつAI化。外注に頼らず社内で決算を完結
できる体制をつくりました。(Claude Cowork/Microsoft 365 Copilot)

詳細はこちら

全社でAIを使わない日がない状態へ|医薬品・上場準備企業

ツールを配って終わりにせず、顧問として伴走。安全に使える環境の整備から
リテラシー向上まで。G検定の合格率は100%。

詳細はこちら

収益認識の判定をAIエージェント化|創薬支援CRO

月100件を超える契約の収益認識判定を、監査証跡を保ったままAIがドラフト。
ドラフト・レビュー工数を75%以上削減しました。

詳細はこちら

「AI管理部長」を数年かけて共同研究|東証上場のIT企業

管理部門の業務をAIが担う仕組みを研究。汎用LLMで足りる部分と、自社で作り込む
べき部分の線引きを実務で検証しています。

詳細はこちら