<ニュース概要>
住友商事と子会社のSCSKが、国産AI開発のSakana AIと業務提携しました。住商グループの顧客10万社という販路に国産AIを流し込む座組みで、まずは金融・製造などセキュリティと信頼性の要件が厳しい大企業から始め、そこから中堅・中小へ広げていきます。背景として記事が挙げているのは、米政府がAnthropicの先端AI「クロード・ミュトス」について外国人の利用を停止した件です。性能の高いAIほど、政治判断で突然使えなくなり得ることが現実になりました。総務省の調査では、生成AIで全社横断・各部署の業務変革に取り組む日本企業は54%で、米国76%・中国73%・ドイツ69%に見劣りしています。

 

<あなたが明日からできること>
【バックオフィスはこう変わる】
これまで管理部門と情シスの仕事は「どのAIが一番賢いか」を選ぶことでしたが、これからは「そのAIが来期も同じ条件で使える前提か」を確かめる仕事が加わります。業務フローや規程にツール名を書き込んでしまうと、供給が止まった瞬間に業務そのものが止まるので、AIは「業務に埋め込む部品」ではなく「差し替えの効く外部委託先」として扱う設計に変わっていきます。

 

【バックオフィスが押さえるべきポイント】
押さえるべきは、AIを1本に決め切らず「同じ業務を別のAIでも回せる形」に業務側を作り直しておくことです。プロンプト・判断基準・チェック観点を人が読める手順書として外に出しておけば、モデルが替わっても載せ替えるだけで済みます。逆に、特定AIのUIや独自機能に手順を寄せているほど、乗り換えのコストは跳ね上がります。

 

【今日からの5分トライ】
今日5分で、自部門で「業務に組み込んでしまったAI」を書き出してみてください。ツール名/使っている業務/止まったときの代替手段(手作業に戻せるか、別ツールで回せるか)の3列だけで十分です。3列目が空欄になった業務が、そのまま経営に報告すべきリスクの一覧になります。

 

【中長期でこうついていく道筋】
最初は1業務・1ツールの棚卸しで構いませんが、これを外部委託先の管理と同じ枠組みに合流させていくのが本筋です。委託先の与信・再委託・撤退時の引き継ぎを見るのと同じ目線でAIベンダーを見て、次に部門横断、最終的にはグループ会社まで適用範囲を広げていく。国産か外資かの二択ではなく「主系統と代替系統を持っているか」が問われるようになります。

 

<出典>
出典:日本経済新聞 2026年9月10日 朝刊1面「サカナAIを10万社に」
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20260910&ng=DGKKZO98682280Q6A910C2MM8000

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