〔ニュース概要〕
米テレヘルス企業MEDViは、創業者がAIツールだけで構築し、たった2人で年商4億ドル(2026年は18億ドル見込み)を達成。Sam Altmanが「一人ユニコーンの賭けに勝った」と称えた直後、AI生成の偽医師プロフィールや架空の患者レビューで消費者を欺いていた実態が発覚。FDA警告、集団訴訟、NYタイムズの記事修正と問題が雪だるま式に拡大した。「AIで何でもできる」という熱狂の中で、規制当局も消費者も追いつけていない現実が露呈した社会的インパクトの大きい事例だ。

 

〔AI時代への考察〕
AIは「人がやっていた仕事を代替する」だけでなく、「人が存在しなくても存在するように見せる」ことまで可能にした。偽の医師、偽の患者、偽のレビュー──AIが信頼の外観を量産できる時代において、「信頼を検証する側」の役割がかつてないほど重要になっている。監査人的な視点で言えば、AIの生産性を語る前に「その出力は本物か」を問う仕組みが先に必要だ。

 

〔管理部の視点から〕
MEDViは外部委託先(アフィリエイト)のAI広告が原因でFDA警告を受けたと主張しているが、これは「委託先の不正は委託元の責任」という管理部門の基本原則そのもの。経理的には、急成長企業の売上18億ドルの実態が「マーケティング費用によるドーピング」ではないかという視点も重要だ。自社でAIツールを導入する際も、コスト削減効果だけでなく、レピュテーションリスクまで含めたROI評価が求められる。(※経理・経営企画に特に関係)

 

〔参照〕

AI could make MEDVi $1b in sales – but it could also break it