一言コメント:これからは、質問に答えるだけのチャットボットから、スキルやコネクタを使って仕事を進める自立型エージェントへ、重心が移っていきそうです。単に会話するだけでなく、業務フローを理解して実行するAIが広がる流れとして注目しています。
今週の注目は、OpenAIがカスタムGPTの終了とプラグインへの移行方針を案内したことです。GPTの指示を「スキル」として再利用し、アプリ連携と組み合わせる方向が示されました。一方、移行には手作業が必要な機能もあります。あわせて、企業データを分析するChatGPT WorkのData agentと、広告から企業のAIエージェントと会話できるSponsored Agentsのテストも取り上げます。
【注目】1. カスタムGPTをプラグインへ移行する計画を案内
OpenAIは、カスタムGPTを2026年12月11日に終了する計画を案内しました。新しいGPTの作成は10月26日から停止する予定です。Enterpriseワークスペースで延期が承認された場合は、終了予定日が2027年2月11日になります。既存GPTは各終了日まで利用でき、その後は読み取り専用になります。
移行先のプラグインでは、GPTの指示が「スキル」として扱われ、知識ファイルは参照ファイルへ、接続アプリはアプリとして移行される予定です。ただし、カスタムアクションは自動移行されず、再構築が必要です。公開済みの版が移行対象で、下書きは移行されません。また、移行後のプラグインは非公開で始まり、共有設定も引き継がれないため、公開範囲や動作の確認が必要です。アカウントやワークスペースによって利用条件が異なる可能性があるため、実際の移行案内を確認してください。
これは、チャット型のカスタムAIを、指示を再利用できるスキルと外部アプリ連携を組み合わせた仕組みへ移す動きと読めます。今後は「質問に答える」だけでなく、スキルを使って一定の業務を進めるエージェントが、日常の業務フローに入ってくるでしょう。ただし、今回の発表だけでチャットボットがなくなると決まったわけではなく、使い方の中心がタスク実行型へ広がる兆しとして見るのが適切です。
2. 企業データを分析するChatGPT Work Data agent
OpenAIは、2026年9月10日にChatGPT WorkのData agentを発表しました。企業のデータソースに接続し、質問への回答、分析、対話型ダッシュボードの作成などを行う機能です。接続先のデータに設定されたアクセス権を尊重し、Slackやメールなどの接続ツールを使ったアクションは許可された範囲で実行されます。
分析担当者が毎回データを集めて資料化する作業を減らせる可能性があります。一方、使えるデータの範囲やアクセス権、生成された分析結果の検証方法を整えることが前提になります。
3. ChatGPT広告から企業のSponsored Agentと会話
OpenAIは、広告をクリックした利用者が企業提供のSponsored Agentとの会話を始められる仕組みを、米国の一部広告主とテストしています。広告を見た後に、商品やサービスについて追加質問し、必要なら企業サイトへ進める体験です。Sponsored Agentとの会話は、ChatGPT本来の独立した回答とは区別され、元の会話とも別に扱われます。
広告枠がそのまま通常の回答に混ざるという発表ではありません。企業側にとっては、広告を認知で終わらせず、質問対応や比較検討までつなげる新しい接点になり得ます。現時点では米国の一部でのテストであり、提供範囲の拡大状況は今後の発表を確認する必要があります。
■まとめ
カスタムGPTの移行方針、企業データを扱うData agent、広告から会話につなぐSponsored Agentsに共通するのは、AIを単なる回答画面から、スキル・データ・アプリを使って次の仕事へつなぐ仕組みに広げる方向性です。チャットの入口は残りながらも、価値の中心は「何を答えたか」から「どの業務を安全に進められたか」へ移っていきそうです。移行を検討する場合は、特にカスタムアクション、下書き、共有設定がそのまま引き継がれない点を先に棚卸ししておくとよさそうです。
【出典】
・Custom GPT retirement and migration FAQ(OpenAI Help Center)
https://help.openai.com/en/articles/20001519-custom-gpt-retirement-and-migration-faq
・Put your data to work with ChatGPT(OpenAI、2026年9月10日)
https://openai.com/index/put-data-to-work/
・Reimagining advertising with AI(OpenAI、2026年9月16日)
https://openai.com/index/reimagining-advertising-with-ai/
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