前回は「考えるはOpus、手を動かすはSonnet」という話をしました。今回はそれを、実際の作業に当てはめた”使い分けカタログ”です。ポイントは、分野で決めないこと。同じ「スライド作成」でも、構成を練る前半はOpus、デザインに流し込む後半はSonnet、と一つの仕事の中で切り替わります。動詞で見ると迷いません。

 

■ 基本の軸:「作る」か「回す」か

モデル選びで迷うのは、たいてい「スライドだからどっち?」と分野で考えるからです。そうではなく、その瞬間に自分が”作っている(ゼロから設計・構想している)”のか、”回している(決まった手順を実行しているだけ)”のかで見ます。作る=頭を使うのでOpus、回す=手順が決まっているのでSonnet。これだけです。

 

■ スライドの場合

・構成案・ストーリーを練る(何を主張し、どの順で見せるか)→ Opus
・固まった構成を、PPTスキルでデザインに流し込む → Sonnet
・既存デッキの文字直し・体裁そろえ → 本来はHaiku(ただ、実際はSonnetで済ませがち。後述)

資料づくりで本当に頭を使うのは、最初の”構成を決める”ところだけです。そこさえOpusで固めれば、あとはスキルに載せてSonnetでPPTにする。この前後の切り替えで、質を落とさずぐっと軽くなります。

 

■ Excelの場合

・込み入った計算式・ロジックを初めて設計する → Opus
・出来上がった表に、毎月データを差し替えて実行する → Sonnet
・単純なデータ整形・分類・貼り替え → 本来はHaiku(ただ、実際はSonnetで済ませがち。後述)

これがいちばん分かりやすい例です。複雑な数式を”作り切る”のは一度きりの頭脳作業なのでOpus。でも一度組んでしまえば、翌月からは同じ型にデータを流すだけ。ここをOpusで回すのはもったいない。作ったものを回すのはSonnetで十分です。スキルもまったく同じで、新しく設計するのはOpus、出来たスキルを実行するだけならSonnet。

 

■ 正直な話:Haikuの出番はあまりない

3段階目に、もっと速くて安い「Haiku(ハイク)」があります。上で挙げた”文字直し・体裁そろえ・単純なデータ整形・分類”は、本来このHaikuの領分です。ただ正直に言うと、私自身の業務ではHaikuを使う場面はあまり多くありません。理由は単純で、作業のたびにいちいちモデルを切り替えるのが面倒で、つい速くて賢いSonnetのまま済ませてしまうからです。だから日常の判断は、ほぼ「ふだんSonnet、作るときだけOpus」の2段で足ります。もし「Haikuはこう使うと便利」という良い活用法をご存じの方がいたら、ぜひ教えてください。こちらでも探して、この連載で共有していきます。

 

■ まとめ

・分野(スライド/Excel)で決めず、「作る」か「回す」かで選ぶ
・スライド:構成を練る=Opus、デザインに流し込む=Sonnet
・Excel:複雑な数式を作る=Opus、毎月データを回す=Sonnet
・スキルも同じ。新しく作る=Opus、出来たものを回す=Sonnet
・正直Haikuの出番は多くない。基本は「ふだんSonnet、作るときOpus」の2段でOK

なぜこの分け方が”お得”なのか——金額の裏付けは、次の第20回で見てください。「作るときだけOpus、あとはSonnet」。動詞で選ぶクセをつけましょう。