感想: 評価は3.5。 正直なところ、コングが入ると描写において生物的なグロテスクさが目立ち、そこが私の好みとは合わず減点材料となった。 しかし、それを補って余りあるのが「映画でしか表現できないイマジネーション」の飛躍だ。特に「空洞世界」の映像美は、観る者の想像力を心地よく刺激してくれる。

また、移動技術の進化や近未来的なガジェットの数々も興味深い。 何より、ゴジラにそこまで詳しくない私でさえ知っている「メカゴジラ」が登場した時の高揚感。キングギドラの次にこれを持ってくるか、という展開は、エンターテインメントとして純粋に楽しめるものだった。

 

AI時代への期待:10年後の「陳腐化」とAGIへの問い
映像技術は現時点でも十分に凄まじい。しかし、生成AIの進化速度を考えれば、空想世界の映像表現はここからさらに劇的な進化を遂げるだろう。 おそらく10年後にこの映画を見返した時、我々はこれを「陳腐だ」と言っているはずだ。 以前の記事で触れた「時間を超えた価値」の観点から言えば、テクノロジーに依存した表現は、より新しいテクノロジーによって常に上書きされる運命にある。
しかし、本作が提示したテーマは興味深い。 人類は「自然の神(ゴジラ)」を超えるために、テクノロジーの粋を集めた「人工の神(メカゴジラ)」を創造した。 結果として、人工は自然に敗北した。
これは、我々が直面しているAI時代のメタファーではないだろうか。 もし将来、AGI(汎用人工知能)が人間に勝つために同様の戦いを挑んできたらどうなるのか。 テクノロジーが「自然」や「人間」を凌駕しようとする時、そこに何が起きるのか。そんな近未来のシナリオを予感させる一作だった。